人生の最後に「最高の人生だった」と思えたら素晴らしい。
でも私は、「まあ、こんなもんか」と思って閉じるくらいでもいいんじゃないかと思う。
もっとお金が欲しい。評価されたい。生きたい。幸せになりたい。
何かを求めることは、生きる原動力になる。一方で、手に入らなければ苦しくなるし、
手に入れたが最後、今度は失うのが怖くなる。そして一つ手に入れれば、また次の「もっと」が出てくる。
どこまで行けば「十分」なのかはわからない。
だから、ときには手放す。
欲しいものをすべて手に入れようとすることも、失ったものをいつまでも追いかけることも、
「こうでなければならない」と思っていた人生も、少しずつ手放してみる。
手放すことができれば、執着から少し離れることができる。
執着から離れれば、楽になる。
これは何も諦めて生きるということではない。
欲しいものがあれば求めればいいし、やりたいことがあればやればいい。
ただ、それが手に入らなかった人生まで失敗だったことにしなくていい。
求めることと、手放すこと。
その両方ができれば、人生はもう少し楽になるのかもしれない。
成功しても失敗しても、思っていたところまで行けなくても。
最後に自分の人生を振り返って、
「まあ、こんなもんか」
そう言って閉じたなら、幸せだと思う。
「まだまだ足りない」で終えたくないのである。
その光景に心を動かせるのは、その物語を見た生きている人だけなのである。
あくまでも、人生の主役は自分だ。
だから思い切って手放す。妥協する。諦めるという選択肢を、
私は肯定している。